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人生に無駄なことなし

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朝日インタラクティブ社の前社長、高野健一によるオープン社内報。就任期間中、業務の試行錯誤を綴っていました。
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2020年7月の記事一覧

笛吹けども踊らず

管理職になると「チームも個人も成長していこう!」という、前向きな雰囲気を醸成したくなります。それはもちろん、そうすることでチーム(組織)が活性化し、収益力も上がると考えるからです。 例えば、全体会のような大人数の会議でも「一方的な報告」ではなく、質問や発言が欲しいし「前向きな議論の場」にしたい、と考えます。 最近であれば、オンライン会議のチャットコーナーで、管理職メンバーが「合いの手」や「気の利いた質問」を投稿し、必死に盛り上げようとしている姿を見ませんか? でも、たい

在宅勤務中心で通勤定期代どうしてる?

友人から「通勤定期代どうしてる?」と聞かれることが多くなりました。 弊社では、在宅勤務中心になっていますので、通勤定期代の支給を停止し、出社したときの実費を支払っています。 でも、これが簡単じゃないんです。社員一人一人に精算の手間を強いることになるし、税金とか会計処理上、管理部門にも負担がかかる。 例えば「通勤手当」は非課税となるけれど、下記のようなルールがあります。経理担当者なら常識ですが、普通は最後まで読むのも苦痛でしょう。 そして、非課税だけど、社会保険料の計算

用件は先に言ってほしい

入社したころの大先輩から「話があるから会いたい」と、久しぶりにメールが来た。「伺います!」と返すと「いや、そちらに伺おう」と。 当時、「怖い」イメージのあった大先輩には、福岡から東京に転勤した際、個別に送別会をしていただいた。引継ぎなどで、出張先の佐賀県唐津市の夜しか空いていなかったところ、唐津まで来ていただき「東京行ってもがんばれよ!」と透明なイカをご馳走してくれた。 そんな大先輩が、どんな用件なんだろう。 そして当日、少し緊張して会議室にお迎えすると「急に社長なんて

研修に対して思うこと

興味のある研修には自ら参加してきた。ロジカルシンキングとかファシリテーションとか、自身に欠けているものを埋めようとして。 自分の苦手分野を克服して成長しようなんて若かった。そこに時間を費やすなら、得意分野で勝負したほうが効率がいい。勉強(インプット)は続けているけれど、対象分野を絞るようになってきた。何だか、つまらないオジサンになっているような気もするけれど、偽らざる姿。 でも、若いころは「自分の得意分野が何なのか」さえ、わからなかった。 高校に入学したとき、自分と同じ

七夕の奇跡と猫たちのこと

我が家には2匹の兄弟猫がいる。母親は近所の野良猫だ。彼らが我が家にやってきたのは、7年前の7月。当時5歳の娘が、七夕の短冊に「ねこがかいたい」と書いた1週間後だった。七夕の不思議な巡り合わせと、猫たちのことを書いておきたいと思う。 ちなみに私の幼少期の憧れは、ムツゴロウこと畑正憲さんの生活ぶりだったが、ずっと貸家で育ったので犬猫は飼えなかった。そして飼ったことはなくとも犬派で、夫婦そろって猫アレルギーだった。 その日は日曜日だった。惰眠をむさぼっていると「ミィミィ」と壊れ